普通郵便は郵便局のサービスでもっとも馴染みが深いものです。
今やメールやSNSの普及により手紙や書類を送る機会は減りましたが、それでも日常生活にとって重要なサービスです。
定形、定形外郵便でもフリマなどで小荷物を送る機会が増えています。
そこで今回は郵便物で送れないものについて解説します。
郵便物として送れないもの
日本郵便のホームページには以下のようにあります。
- 爆発性、発火性、その他の危険性のある物で総務大臣が指定するもの(詳しくはこちら)
- 毒薬、劇薬、毒物および劇物(官公署、医師、歯科医師、獣医師、薬剤師または毒劇物営業者が差し出すものを除きます。)
- 生きた病原菌および生きた病原体を含有し、または生きた病原体が付着していると認められる物(官公署、細菌検査所、医師または獣医師が差し出すものを除きます。)
- 法令に基づき移動または頒布を禁止された物
- 人に危害を与えるおそれのある動物(学校または試験所から差し出され、またはこれにあてるものを除きます。)
<引用元>日本郵便 郵便物として差し出すことができないもの
ざっくりいうと、危険なものは送れない可能性が高いということです。
危険なものには発火しやすいもの、毒薬、病原菌、硫酸などがあげられますが、中でもふつうの一般人が送ってしまいそうなものとしては高濃度のアルコール類が挙げられます。
送れない理由としては輸送中に発火する可能性があるためです。
次章で製品ごとに説明します。
ケア製品
ケア製品にはさまざまなものがありますが、ここでは一部のみご説明します。
香水
一般的に香水はアルコール度数60%以上のものが主ですので、通常は送れないと考えた方がよいでしょう。
香水と名の付くものでもノンアルコールや度数が低ければ大丈夫です。
但し、品名欄にその旨をしっかりと明記しましょう!
マニキュア 除光液
マニキュア、除光液(ネイルリムーバー)の成分には石油類に分類されているものが含まれます。
日本郵便のホームページには引火点摂氏30℃以下のものは送れないとあります。
マニキュアは一般的に引火点30℃以下であるため郵便で送ることはできないとされています。
除光液についてはアセトンが含まれている場合には送ることができません。
アロマエッセンシャルオイル(精油)
アロマのエッセンシャルオイルは種類が豊富で、そのオイルの種類により引火点が異なります。
例えば、サンダルウッドというオイルは引火点100℃以上と比較的安全ですが、フランキンセンスというオイルは引火点32℃前後で引火しやすく、オイルメーカーによって送れるかどうかは微妙となります。
引火点摂氏30℃以下の場合には送ることができませんので、十分注意して下さい。
液体の製品については、送れる送れないに関わらず、漏れ出さないようにしっかりと梱包して下さい。
お酒について
お酒といってもアルコール度数の低いビールからウォッカまで様々なものがあります。
郵便の場合はアルコール度数60%未満なら送ることができます。
(ゆうパックの場合は度数70%以下なら可)
お酒のアルコール濃度はどのくらい?
あくまで目安ですが、
ビール、酎ハイは4〜6%程度
ワイン14%前後
日本酒15%前後(日本酒は酒税法で22%未満とされています。)
焼酎25%前後
テキーラ35〜55%位
ウィスキー40〜60%位
ただし、これらの中でも度数の高い商品もありますし、泡盛、ウォッカなどは60%以上のお酒もあるので要注意です。
花火や発火性のあるもの
花火、爆竹、発煙筒、ヘアスプレー、ガスライター、マッチ、クラッカー、ガソリン、油性ペンキ(引火点30度以下)、ガスボンベなどは発火性があるため、定形、定形外郵便で送ることはできません。
尚、可燃性ガスを使用しているスプレー缶の製品も同様です。
新型コロナウィルス検体について
自宅でPCR検査キットを利用し、唾液を採取して郵送する際には、郵送方法が厳重に決められています。
決められた手順が守られていない場合は引受不可となります。
下記の日本郵便ページに、写真入りで梱包方法の説明がありますので参考にしてください。
コロナ検体を出すための3つの要件
- 唾液を容器に入れて不活化すること。
不活化とは、病原体を薬剤などで死滅させ感染性を失わせることです。 - 三重包装する
一次容器の瓶に入れ、検体が漏れないように二次容器の袋に入れる。
そして更に三次容器として箱に入れます。この三次容器が郵便等の外装になります。
このような医療機関などと同水準の厳重な三重包装が必要です。 - WHOの基準を満たしたことを示すUN3373のマークが三次容器の外装に印字されていること
この3点が最低限必要となります。
更にラベル等に内容品を記載する欄がある場合には、コロナ検体(不活化済)と記入する必要があります。
まとめ
郵便には禁制品として送れないものが決められています。
ふだん生活用品として使用していると危険なものと認識しないのですが、アルコール類や発火しやすいスプレー缶などは注意が必要です。
輸送中に発火事故などが起きた場合には、責任を問われることもありますので十分注意しましょう。
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